読書会の学習ポイントと感想



◇2025年4月19日――学習内容

 スピリチュアリズムの思想体系[Ⅰ] 「人間観」・後半


今回は「人間観」から“心と意識”についての内容を中心に学習しました。

心は、誰もがその存在を自覚していますが、心とはどこにあるのか、どのようなものなのかということになると、誰も明確に説明することができません。

シルバーバーチによって、人類史上初めて「心」についての事実が明らかにされました。

 

心・意識とは

前回、人間は「霊体」と「肉体」という2つの身体から成り立っていることを学びました。霊体の中には「霊の心」、肉体の中には「肉の心」があります。霊の心と肉の心は、それぞれ異なる意識を発します。霊の心から発生するのが「霊的意識」です。そして脳から発生するのが、肉の心すなわち低次元の意識である「肉体本能的意識」です。霊的意識は人間の高次な要素であり、「利他的」方向を指向します。それに対して肉体本能的意識は、人間と動物に共通の要素で、「利己的」方向を指向します。霊の心と肉の心は、同一の場所に重複して存在しているため、地上人は異なる2つの心を1つの心として感じます。地上人には、霊の心の内容である霊的意識と肉の心の内容である肉体本能的意識がとけ合って一体となり、1つの心として感じられるのです。

 

シルバーバーチはさらに、心に関する重大な事実を明らかにしています。それは、地上の人間は、霊の心から生じる霊的意識のすべてを自覚することはできない、ということです。

 

〈潜在意識・顕在意識〉

霊の心から生じる霊的意識の大部分は、「潜在意識」になっています。地上人が自覚することができる「顕在意識」は、脳を通過してもたらされる「霊的意識の一部」と、脳から生じる「肉体本能的意識」から成り立っています。一般的に「心」と呼ばれているものは、「顕在意識」のことなのです。

 

「あなた方が自覚できる意識は、物質界で表現されている部分だけです。霊的進化のプロセスの中で、より大きな意識を自覚するようになるまでは、真の自我に気づくことはありません。大きな意識がほんの一瞬、現れることはあっても、大部分は隠されたままなのです。一般的に言って人間は、死のベールを通過するまでは、大霊から受け継いだ真の自我に気づくことはないのです。」

Silver Birch Companion

 

シルバーバーチの人間観によって、人類は始めて、自分自身を「霊的」に見ることが可能となり、人間についての真実を知ることができるようになりました。

 シルバーバーチの人間観の最も重要なポイントは、何だったでしょう。それは「人間は霊的存在である」ということです。こうした霊的事実は、私たち地上の人間は常に、霊的なものを優先した生き方を目指さなければならない、ということを意味しています。霊の心を肉体本能よりも優先する生き方をしなければならないということです。肉体本能の命ずるまま生活するなら、それは動物と同じ状態になってしまい、霊的存在とは言えなくなってしまいます。

まずは「霊主肉従」を心がけましょう。霊主肉従は、人間が霊的存在として立つための最低条件です。そうした大前提の上に立ったときのみ、人間は霊的に成長していくことができるのです。地上人生の本来の目的である霊的成長を目指して歩み、地上人生を意義のあるものにしていきましょう。

 


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◇2025年3月15日――学習内容

スピリチュアリズムの思想体系[Ⅰ]「人間観」・前半


今回からはスピリチュアリズムの思想体系[Ⅰ]について学んでいきます。今回は思想体系[Ⅰ]の中から「人間観」について学習しました。

スピリチュアリズムでは、私たち地上の人間の身体の構成について、驚くような事実を明らかにしています。

 

人体の構成・人体の仕組み

人間は「霊体」と「肉体」という2つの身体から成り立っています。霊体と肉体は、同じ大きさ、同じ形をしています。霊体と肉体は浸透しあうような状態で、同じ場所に重複して存在しています。例えていうなら、スポンジに水が染みこむような形で同一場所に存在しています。

 

「人間は物的身体と霊的身体、そして両者を結びつける生命の糸(シルバーコード)という3つの要素から成り立っています。」(シルバーバーチの教え・下)

 

地上の人間は、天使が持っている「霊」と「霊の心」と「霊体」という3つの霊的要素と、動物が持っている「肉の心」と「肉体」という2つの物質的要素から成り立っています。つまり人間は5つの構成要素から成り立っているということです。地上人は霊界にいる天使と、地上界にいる動物を合わせたような存在なのです。霊的要素は物質的要素よりも上位(霊優位・霊主肉従)にあることが神の摂理に沿ったあり方です。

 

霊と、魂(霊の心)

霊が人間の一番の「核」であり、中心であり本質です。霊は大霊である神の「分霊」であり、霊的モナドといえます。シルバーバーチは、人間は神と同じ霊的要素を持った存在であるということを「ミニチュアの神」と表現しています。

 

「あなた方は、ミニチュアの神なのです。あなた方は、大霊の完全な火花・全生命のエッセンスである霊を宿しています。その神聖な火花がなければ、あなた方は存在することはできません。」(The Seed of Truth)

 

魂とは霊の心のことであり、霊の表現器官です。知情意として表現されます。

 

シルバーバーチは人間の最も深い部分に「霊」があることを明らかにしました。そして人間は霊を中心とする「霊的存在」であると断言しています。「人間は霊的存在である」これが、シルバーバーチが説く人間の定義であり、シルバーバーチの人間観の最も重要なポイントです。

 

「あなた方は、今この時も霊的存在なのです。死んでこちらへ来てから霊的なものを獲得するのではありません。あなた方は、受胎の瞬間から霊的存在です。あなた方を生かしめている大霊から、あなた方を切り離すことができるものは何もありません。」(The Spirit Speaks)

 

シルバーバーチによって、人類は初めて人間についての真実を知ることができました。真理を知った私たちがするべきことは、自分の考えを真理に添わせることです。そうすることで私たちは霊界人と同じ「霊的視野」を持つことができるようになります。霊的視野で自分自身やまわりの人達を見てみましょう。一人一人が「神の分霊」であり、「神の子供」です。

来月からも引き続き学習していく霊的真理を活用して、霊的視野を少しずつ身につけていきましょう。

 

<参照>東京スピリチュアリズム・サークル


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2025年2月15日――学習内容

スピリチュアリズム(シルバーバーチ)の思想の総合的把握と体系的理解


今年最初の読書会となる今回は「スピリチュアリズムの思想の総合的把握と体系的理解」についてお話しました。

スピリチュアリズム思想の大本は、イエスの教えである『シルバーバーチの霊訓』です。私たち人類は『シルバーバーチの霊訓』によって“真の救い”を得ることができますが、20冊以上ある『シルバーバーチの霊訓』を読むだけでは、その内容を正しく理解することは困難です。『シルバーバーチの霊訓』を何十年と読んでいる人であっても、部分的・断片的にしかスピリチュアリズムを理解していないのが実情です。

スピリチュアリズムを正しく理解するためには、スピリチュアリズム思想を総合的に把握すること、そして膨大な霊的知識を体系的に理解する必要があります。

 

スピリチュアリズム普及会では、スピリチュアリズムを正しく理解するために、「スピリチュアリズムの全体像」と「思想体系」をDVDやHPなどで公開しています。私たちはこの全体像と思想体系を学ぶことで、スピリチュアリズムを正しく理解することができるようになります。

 

スピリチュアリズムの本質を理解するためにまとめられたのが「救済の観点から見たスピリチュアリズムの全体像」「宗教の観点から見たスピリチュアリズムの全体像」です。この2つの全体像によって“スピリチュアリズムとは何か”ということが理解できるようになります。

2つの全体像を理解した上で、次に理解する必要があるのが「スピリチュアリズムの思想体系」です。これは『シルバーバーチの霊訓』によってもたらされた膨大は真理を順序だてて整理し、体系化したものです。

スピリチュアリズムの思想体系は3部から構成されています。

 

スピリチュアリズムの思想体系Ⅰでは、人間が今後たどっていく道筋を中心に真理を整理しています。すなわち“時間軸”にそって、霊的真理を体系化しています。

スピリチュアリズムの思想体系Ⅱでは、人間を取り巻く世界を中心に真理を整理しています。すなわち“水平軸”にそって、霊的真理を体系化しています。

スピリチュアリズムの思想体系Ⅲでは、人間の霊的成長とそのための実践を中心に真理を整理しています。すなわち霊的成長のためには何を実践したら良いのかという“実践軸”にそって、霊的真理を体系化しています。

 

人類は、イエスが『シルバーバーチの霊訓』によって示してくれた霊的真理を、正しく理解し、正しく実践していくことで「霊的成長」という“真の救い”を得ることができます。イエスの願われる霊的成長の道を歩めるように、まずは、霊的真理の正しい理解に努めていきましょう。

 

<参照>東京スピリチュアリズム・サークル


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