読書会の学習ポイントと感想
◇2025年6月14日――学習内容 NEW!
スピリチュアリズムの思想体系[Ⅰ]「死生観」後半
(6)「死」に類似した現象
「死」に類似した現象として、幽体離脱・臨死体験があります。幽体離脱とは、霊体が肉体から離れ、シルバーコードでつながれた状態で、霊体だけがどこか別の場所に行って戻ってくるという現象です。シルバーバーチは、すべての人間が毎晩のように睡眠中に幽体離脱をして霊界を訪れている、という事実を明らかにしました。睡眠中の幽体離脱の体験は、死後の世界での生活のリハーサルになっています。これはシルバーバーチが始めて明らかにした、驚異的な霊的事実です。
「実は、すべての人間が睡眠中に霊界を訪れています。これは霊的身体を死後の環境に適応しやすくするための大霊の配慮の一つなのです。その体験は、いよいよ肉体との縁が切れたときにショックを和らげてくれます。そして、地上時代に霊界を訪れたときの記憶が徐々に蘇り、新しい環境への適応が促進されるようになるのです。それはちょうど地上生活の中で、子供の頃の体験を思い出すようなものです。」
『シルバーバーチの教え・上』
(7)「死」に関するさまざまな問題
・自殺
・死刑制度
・安楽死
・延命治療と尊厳死
・臓器移植と脳死
死に関するさまざまな問題として、上記の問題を見ていきました。死に関する問題は、霊的観点に立たない限り、正しい判断は出来ません。「人間は霊的存在であり、死後の世界(霊界)がある」「神から与えられた生命を勝手に奪ってはならない」「死は歓迎すべき、素晴らしい出来事」「寿命は摂理によって決められている」こうした霊的事実と照らし合わせてみれば、自然と答えは出てくるのです。
(8)「死」に関する社会的慣習・宗教的行事
霊的事実に沿った、正しい葬式や墓のあり方について見ていきました。
「葬式」
・従来の常識…死者との永遠の別れを悲しむ時
・霊的事実に基づいた葬式・・・喜びのイベント、素晴らしい世界に旅立つ死者を祝福するための儀式
「墓」
・あってもなくてもどちらでもよい
・墓は、不用となった肉体の捨て場所にすぎない
死の真相が分かると、地上人生に対する見方・考え方が根本から変化し、「人生観」に革命が起きることになります。死ぬことは自然現象の一つであって、霊界へ行くステップにすぎない以上、肉体を持った100年ほどの地上人生は、霊界における永遠の生活に比べた時、ほんの一コマであると位置づけされるようになります。では永遠の中における、わずか100年ほどの地上人生の目的とは何なのでしょう?
◎スピリチュアリズムが明らかにした「地上人生の目的」
・永遠の霊的進化の道のりの一コマとして、霊的成長をなす
・死後に始まる霊界での生活の準備をする
・霊界へ行って本当の喜びと幸福を得る準備をする
・カルマを清算して、霊的成長の道をリセットする
真理を知った私たちは、霊的視野から自分の人生を考えなければなりません。私たちの地上人生は「霊的成長」のために与えられています。私たちは、その最も重要なことを達成できるように、地上人生を歩んでいかなければなりません。霊的真理を実践して霊的成長の道を歩んだとき、初めて本当の意味での充実した地上人生、生きがいのある地上人生を送ることができるようになるのです。
◇2025年6月14日――参加者感想→ NEW!
◇2025年5月17日――学習内容
スピリチュアリズムの思想体系[Ⅰ] 「死生観」前半
(1)「死」は人間にとって最大のテーマ
「死」は人間にとって避けられない宿命です。誰もが死を最大の恐怖と感じています。死は恐怖であるだけでなく、最大の悲劇であり、不幸であり、悲しみです。人々は死の恐怖から救われたいと願い、宗教にすがってきました。太古から宗教は、死の恐怖に対する救済手段となってきたのです。
(2)「死」に対するさまざまな考え方
①唯物論的な考え方・・・人間は死によって消滅する、死後の生命や死後の世界はないと考えます。霊魂や死後の世界を信じることは、時代遅れの考え方だと主張します。唯物論的な考え方をする人の大半は、死に直面すると恐怖に怯え、死別の悲しみに打ちひしがれることになります。
②宗教における一般的な考え方・・・人間は死後も存続する、死後の世界があると説いてきました。生前の生き方によって、天国・極楽浄土に行くか、地獄に行くかが決まると教えてきました。こうした宗教の教えを信じ、熱心に信仰しても死の恐怖から逃れることはできません。「地獄に落ちたらどうしよう」という不安がつきまとい、死ぬのが怖くなってしまうのです。
宗教が説く「死」についての教えは、科学的思考を持った現代人には説得力がありません。宗教は、現代人の理性を納得させることができず、人々の宗教ばなれが続いています。宗教が人々を死の恐怖から救うことができない最大の理由は、宗教自体の霊的無知にあります。
(3)スピリチュアリズムの登場(19世紀半ば)
スピリチュアリズムは死の問題を、科学万能主義の時代に再登場させました。宗教という形式ではなく、霊的事実に基づく新しい思想として、死の問題に解答を示しました。
〈スピリチュアリズムの死生観が地上にもたらされたプロセス〉
さまざまな心霊現象を演出し、科学者に研究させた(心霊研究)
↓
霊魂説の正当性を証明(霊魂の存在を客観的事実として証明)
↓
霊界通信(霊的真理・霊的知識)
↓
人類史上、初めて死の問題についての真実が解明された
従来の宗教の死生観は、信じるか信じないかという信仰の問題でした。一方スピリチュアリズムの死生観は、客観的事実として明らかにされたものです。これまで地上には、さまざまな死生観が存在してきましたが、スピリチュアリズムによって初めて、人類にとって、唯一・共通の死生観が確立されることになったのです。
(4)スピリチュアリズムの死生観
スピリチュアリズムの死生観は、心霊研究を通して明らかにされた、霊的事実に基づく新しい心霊思想です。従来の宗教のような空想的な死生観ではなく、現代人の理性が納得する画期的な死生観です。
◎スピリチュアリズムの死生観のポイント
■死の定義(死とは何か)・・・霊体と肉体をつないでいるシルバーコードが切れる瞬間
■死後の人間の状態・・・肉体を脱ぎ捨て、霊体だけになって存在する
■死後の人間の住処・・・霊界(永遠の人生)
死とは、地上人生を終え霊界で永遠の人生を歩み始めることですから、死を恐れる必要はありません。愛し合った家族や友人たちと、死後再び会うことができます。死別を悲しむ必要はないのです。スピリチュアリズムによって初めて、地上人類は死の恐怖から救われることになったのです。
(5)シルバーバーチの死生観
シルバーバーチの死生観は、スピリチュアリズムの死生観の集大成と言えるものです。シルバーバーチによって、人類史上、最高次元の死生観が地上にもたらされることになりました。
シルバーバーチは「スピリチュアリズムの死生観」を霊的観点から説くことによってレベルアップさせました。シルバーバーチは、死は喜びであり、希望であり、地上人生を終えたことへのご褒美であると言っています。そして愛する人との死別は祝福すべきこと、と言っています。
「死ぬということは、決して悲劇ではありません。むしろ地上で生きている方が悲劇です。(中略)死は、肉体という牢獄に閉じ込められていた霊が自由の喜びを満喫するようになることです。苦しみから解放されて霊本来の姿に戻ることが、本当に悲劇でしょうか。」
『シルバーバーチの教え・上』
霊的真理を知った私たちは、死別の対応においても、この世の人々と違っていなければいけません。真理を知らない人々と同じように、死別を嘆き悲しむなら、それはせっかく手にした真理を活用していないということになってしまいます。
「死」についての正しい考え方を示すことができるのは、私たちスピリチュアリストしかいません。私たちは、一人でも多くの人に霊的事実としての「死生観」を伝えていく役割を担っているのです。
〈参照〉YouTube スピリチュアリズムの思想体系Ⅰー死生観
◇2025年5月17日――参加者感想→
◇2025年4月19日――学習内容
スピリチュアリズムの思想体系[Ⅰ] 「人間観」・後半
今回は「人間観」から“心と意識”についての内容を中心に学習しました。
心は、誰もがその存在を自覚していますが、心とはどこにあるのか、どのようなものなのかということになると、誰も明確に説明することができません。
シルバーバーチによって、人類史上初めて「心」についての事実が明らかにされました。
●心・意識とは
前回、人間は「霊体」と「肉体」という2つの身体から成り立っていることを学びました。霊体の中には「霊の心」、肉体の中には「肉の心」があります。霊の心と肉の心は、それぞれ異なる意識を発します。霊の心から発生するのが「霊的意識」です。そして脳から発生するのが、肉の心すなわち低次元の意識である「肉体本能的意識」です。霊的意識は人間の高次な要素であり、「利他的」方向を指向します。それに対して肉体本能的意識は、人間と動物に共通の要素で、「利己的」方向を指向します。霊の心と肉の心は、同一の場所に重複して存在しているため、地上人は異なる2つの心を1つの心として感じます。地上人には、霊の心の内容である霊的意識と肉の心の内容である肉体本能的意識がとけ合って一体となり、1つの心として感じられるのです。
シルバーバーチはさらに、心に関する重大な事実を明らかにしています。それは、地上の人間は、霊の心から生じる霊的意識のすべてを自覚することはできない、ということです。
〈潜在意識・顕在意識〉
霊の心から生じる霊的意識の大部分は、「潜在意識」になっています。地上人が自覚することができる「顕在意識」は、脳を通過してもたらされる「霊的意識の一部」と、脳から生じる「肉体本能的意識」から成り立っています。一般的に「心」と呼ばれているものは、「顕在意識」のことなのです。
「あなた方が自覚できる意識は、物質界で表現されている部分だけです。霊的進化のプロセスの中で、より大きな意識を自覚するようになるまでは、真の自我に気づくことはありません。大きな意識がほんの一瞬、現れることはあっても、大部分は隠されたままなのです。一般的に言って人間は、死のベールを通過するまでは、大霊から受け継いだ真の自我に気づくことはないのです。」
(Silver Birch Companion)
シルバーバーチの人間観によって、人類は始めて、自分自身を「霊的」に見ることが可能となり、人間についての真実を知ることができるようになりました。
シルバーバーチの人間観の最も重要なポイントは、何だったでしょう。それは「人間は霊的存在である」ということです。こうした霊的事実は、私たち地上の人間は常に、霊的なものを優先した生き方を目指さなければならない、ということを意味しています。霊の心を肉体本能よりも優先する生き方をしなければならないということです。肉体本能の命ずるまま生活するなら、それは動物と同じ状態になってしまい、霊的存在とは言えなくなってしまいます。
まずは「霊主肉従」を心がけましょう。霊主肉従は、人間が霊的存在として立つための最低条件です。そうした大前提の上に立ったときのみ、人間は霊的に成長していくことができるのです。地上人生の本来の目的である霊的成長を目指して歩み、地上人生を意義のあるものにしていきましょう。
◇2025年4月19日――参加者の感想→
◇2025年3月15日――学習内容
スピリチュアリズムの思想体系[Ⅰ]「人間観」・前半
今回からはスピリチュアリズムの思想体系[Ⅰ]について学んでいきます。今回は思想体系[Ⅰ]の中から「人間観」について学習しました。
スピリチュアリズムでは、私たち地上の人間の身体の構成について、驚くような事実を明らかにしています。
●人体の構成・人体の仕組み
人間は「霊体」と「肉体」という2つの身体から成り立っています。霊体と肉体は、同じ大きさ、同じ形をしています。霊体と肉体は浸透しあうような状態で、同じ場所に重複して存在しています。例えていうなら、スポンジに水が染みこむような形で同一場所に存在しています。
「人間は物的身体と霊的身体、そして両者を結びつける生命の糸(シルバーコード)という3つの要素から成り立っています。」(シルバーバーチの教え・下)
地上の人間は、天使が持っている「霊」と「霊の心」と「霊体」という3つの霊的要素と、動物が持っている「肉の心」と「肉体」という2つの物質的要素から成り立っています。つまり人間は5つの構成要素から成り立っているということです。地上人は霊界にいる天使と、地上界にいる動物を合わせたような存在なのです。霊的要素は物質的要素よりも上位(霊優位・霊主肉従)にあることが神の摂理に沿ったあり方です。
●霊と、魂(霊の心)
霊が人間の一番の「核」であり、中心であり本質です。霊は大霊である神の「分霊」であり、霊的モナドといえます。シルバーバーチは、人間は神と同じ霊的要素を持った存在であるということを「ミニチュアの神」と表現しています。
「あなた方は、ミニチュアの神なのです。あなた方は、大霊の完全な火花・全生命のエッセンスである霊を宿しています。その神聖な火花がなければ、あなた方は存在することはできません。」(The Seed of Truth)
魂とは霊の心のことであり、霊の表現器官です。知情意として表現されます。
シルバーバーチは人間の最も深い部分に「霊」があることを明らかにしました。そして人間は霊を中心とする「霊的存在」であると断言しています。「人間は霊的存在である」これが、シルバーバーチが説く人間の定義であり、シルバーバーチの人間観の最も重要なポイントです。
「あなた方は、今この時も霊的存在なのです。死んでこちらへ来てから霊的なものを獲得するのではありません。あなた方は、受胎の瞬間から霊的存在です。あなた方を生かしめている大霊から、あなた方を切り離すことができるものは何もありません。」(The Spirit Speaks)
シルバーバーチによって、人類は初めて人間についての真実を知ることができました。真理を知った私たちがするべきことは、自分の考えを真理に添わせることです。そうすることで私たちは霊界人と同じ「霊的視野」を持つことができるようになります。霊的視野で自分自身やまわりの人達を見てみましょう。一人一人が「神の分霊」であり、「神の子供」です。
来月からも引き続き学習していく霊的真理を活用して、霊的視野を少しずつ身につけていきましょう。
<参照>東京スピリチュアリズム・サークル
◇2025年3月15日――参加者の感想→
◇2025年2月15日――学習内容
スピリチュアリズム(シルバーバーチ)の思想の総合的把握と体系的理解
今年最初の読書会となる今回は「スピリチュアリズムの思想の総合的把握と体系的理解」についてお話しました。
スピリチュアリズム思想の大本は、イエスの教えである『シルバーバーチの霊訓』です。私たち人類は『シルバーバーチの霊訓』によって“真の救い”を得ることができますが、20冊以上ある『シルバーバーチの霊訓』を読むだけでは、その内容を正しく理解することは困難です。『シルバーバーチの霊訓』を何十年と読んでいる人であっても、部分的・断片的にしかスピリチュアリズムを理解していないのが実情です。
スピリチュアリズムを正しく理解するためには、スピリチュアリズム思想を総合的に把握すること、そして膨大な霊的知識を体系的に理解する必要があります。
スピリチュアリズム普及会では、スピリチュアリズムを正しく理解するために、「スピリチュアリズムの全体像」と「思想体系」をDVDやHPなどで公開しています。私たちはこの全体像と思想体系を学ぶことで、スピリチュアリズムを正しく理解することができるようになります。
スピリチュアリズムの本質を理解するためにまとめられたのが「救済の観点から見たスピリチュアリズムの全体像」と「宗教の観点から見たスピリチュアリズムの全体像」です。この2つの全体像によって“スピリチュアリズムとは何か”ということが理解できるようになります。
2つの全体像を理解した上で、次に理解する必要があるのが「スピリチュアリズムの思想体系」です。これは『シルバーバーチの霊訓』によってもたらされた膨大は真理を順序だてて整理し、体系化したものです。
スピリチュアリズムの思想体系は3部から構成されています。
スピリチュアリズムの思想体系Ⅰでは、人間が今後たどっていく道筋を中心に真理を整理しています。すなわち“時間軸”にそって、霊的真理を体系化しています。
スピリチュアリズムの思想体系Ⅱでは、人間を取り巻く世界を中心に真理を整理しています。すなわち“水平軸”にそって、霊的真理を体系化しています。
スピリチュアリズムの思想体系Ⅲでは、人間の霊的成長とそのための実践を中心に真理を整理しています。すなわち霊的成長のためには何を実践したら良いのかという“実践軸”にそって、霊的真理を体系化しています。
人類は、イエスが『シルバーバーチの霊訓』によって示してくれた霊的真理を、正しく理解し、正しく実践していくことで「霊的成長」という“真の救い”を得ることができます。イエスの願われる霊的成長の道を歩めるように、まずは、霊的真理の正しい理解に努めていきましょう。
<参照>東京スピリチュアリズム・サークル
◇2025年2月15日―――参加者の感想→